こんにちは✿
2023年中に公開予定だった宝井理人先生原作の映画「テンカウント」が中止になった今こそ、その原点となる漫画を振り返ろうと思います。
※腐向けとネタバレ含みます!ご注意ください!※
概要とあらすじ
<タイトル>
テンカウント
<詳細>
- 著者:宝井理人
- 出版社:新書館
- 巻数:全6巻
<あらすじ>
社長秘書をしている城谷忠臣(しろたに ただおみ)は、幼少期のトラウマから不潔恐怖症という病を抱えていた。そんなある日、社長が事故に遭ってしまったことをきっかけに、黒瀬陸(くろせ りく)という青年に出会う。黒瀬は臨床心理士で、城谷の不潔恐怖症を見抜き、特別なカウンセリングをすることとなる。黒瀬のカウンセリングによって城谷の日常は徐々に変わっていく。
コミックス(紙)はこちら。
全体的に大人っぽい雰囲気
本作は、大人っぽくセンシティブな雰囲気の作品です。

甘酸っぱい青春ものやテンション高めのギャグものを求める人には少し違うかな?と思います。
てか、メインキャラクターが社会人なので、青春ものはありえないですね(笑)
そして、
主人公の病を治していく
というのが、ストーリーの主軸となっているため、ギャグシーンはほぼないです。
ただ!
巻の最後に2~3ページあるおまけ漫画は結構ギャグよりです。
本編とのギャップが面白くて「2~3ページなのがもったいない!」と思うくらいでした(笑)

こんな黒瀬くんは、本編では絶対にお目にかかれないであろう(笑)
絵が魅力的
とにかく、絵が上手くて綺麗!
背景やキャラクターの服や髪も細部まで丁寧に描かれている印象です!
表紙も一冊一冊が綺麗です。
1巻の表紙はまだ城谷さんが潔癖症なので、マスクと手袋をしてますが、巻を追うごとに黒瀬くんと触れ合う表紙になっていっているの、すごくエモい!!

テンカウントのストーリー
ストーリーの全体の流れとしては、こんな感じです。
- 1巻:城谷さんと黒瀬くんの出会い。特別なカウンセリングが始まる。
- 2巻:二人の距離が急接近する。
- 3巻:二人の距離がさらに急接近する。
- 4巻:城谷さんの過去(トラウマ)が明らかになる。
- 5巻:黒瀬くんの過去が明らかになる。
- 6巻:二人は過去に決着がつき、ハッピーエンド!
1巻~3巻 城谷さんと黒瀬くんの出会いから物語は始まる
1巻~3巻までは、
- どうして城谷さんは過度な潔癖症になったのか
- なぜ黒瀬くんは見ず知らずの城谷さんを無料でカウンセリングをしようと思ったのか
- 城谷さんが書けなかった「抵抗がある行為リスト」の10個目には何が当てはまるのか
などの謎が残ったまま、物語は進んでいきます。
1巻では二人の出会いを描いていますが、
2巻では黒瀬くんが城谷さんのことを好きになりつつあることを告白します。

そしてそれ以降は、二人の距離が急接近して大きな絡みがでてきます!

これは、ドキドキしますね!(*‘ω‘ *)
潔癖症だから人と触れ合いたくない、けど、黒瀬くんのことをすごく気になることに戸惑いを隠せない城谷さん。
このジレンマが良いですよね!
読めば読むほど続きが気になってきます!
4巻 城谷さんのトラウマ
そして、4巻で城谷さんの過去が明らかになります。
ですが、最初は「?」みたいな感じで、過去編の内容が読み取れませんでした。
が、何度か読み直し、ようやく理解(^^;)(私の読解力…)
幼少期、城谷さんはお父さんに恋心を抱いていたんですね。

最初は、お父さんが単純に好き(like的な感情)なのかと思ってました。(だとしたらこんな悩まんやろ(笑))
さらに、お父さんとお父さんが勤める学習塾の女子生徒とのそういうシーンを見てしまい、それから潔癖症になってしまった城谷さん。
結構ハードな過去ですよね。
ハードすぎて、瞬時に理解できなかった私はきっと頭が平和なのでしょう(笑)
そして、この女子生徒、なかなかの性悪っぷりです(-_-メ)
これで、城谷さんの潔癖症の原因が明らかになりましたね。
5巻 黒瀬くんの過去
今度は、黒瀬くんの過去が明らかになります。
黒瀬くんの両親は、自分の子どもに対して無関心なところがあり、黒瀬くん自身もそれを察していました。
まだ小さい黒瀬くんは、西垣という城谷さんと同じ「不潔恐怖症」の男の家に通っていました。
しかし、とあることがきっかけに西垣は失踪してしまいます。
その原因が自分にあると深く後悔し、「不潔恐怖症」の人を救いたいと、カウンセラーの道を歩むようになったのです。

黒瀬くんも黒瀬くんで、暗い過去を背負っていましたね。
幼少期の頃からかなり大人びていた黒瀬くん。
少し無愛想なのは、こういう暗い過去から来ているのかもしれませんね。
6巻 結末がエモい
最終巻です。
二人とも過去に決着をつけることができて、二人は結ばれます。(物語の重要な場面なので割愛)
そして、この巻で1巻の、
城谷さんが書けなかった「抵抗がある行為リスト」の10個目
も明らかになります。
物語のラストは、黒瀬くんは臨床心理をさらに学ぶために大学院の博士課程に進み、
ラストシーンは、
城谷さんが黒瀬くんにしてほしいことリストを書く
果たして何を書いたのか…
的な感じで終わります。
妄想を書き立たせる終わり方ですね!
終わり方もエモいんじゃー!(笑)
まとめ:センシティブな2人の関係性が魅力的
全体的に大人っぽい雰囲気が私好みで、読んでみて大変、満足でした!
主人公が少し重い過去を背負ってたことも作品を大人っぽくしているかなとも思います。
やたら冷静な黒瀬くんに、取り乱される城谷さんとの駆け引きが本当に面白かったです。
アニメ映画が中止になりましたが、がっかりせずに今後何度も読み返したいと思います。
…だけど、やっぱり映画見たかったなぁ。
というわけで、ここまで読んでくれてありがとうございます。
それでは✿
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